tattoo

テーラーという職業といい喋り方といい匂いフェチやら無理矢理されることに興奮するみたいな変態さといい漫画みたいだなと思いながらも肩の後ろのそんなに大きくはないが龍の刺青が仕立てられた上質のスーツの中に埋まっているなんてやっぱりこれは漫画ではない。営業トークのような話し方が寂しい。ラインは少しも既読にならない。たくさんある中の一度きりの思い出になるのだろう

まだ冷めぬ体。粗末にしようとは思わない。深く潜るようなセックスがしたい。深いキスをする。相手が声を漏らすのがうれしい

帰宅して何かを埋めるように食べ尽くす。美食と美酒を堪能してきたというのに、台無しな食べ物。なんでもいい食べ物。過食癖が復活して体重計に乗れないくらい体重が増えた。穴の中にいるあるいは湖の底か。いつものこと

朝というよりもう昼近く、コーヒーを飲みながらサティを流す。グノシエンヌの短調のメロディー。レストランのホールに微かに流れていたアリア。食事の後見苦しく誘われたこと。見苦しくコーラックを飲む。もっと話がしたかった。肩に刺青のある人と