2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

潮沫

潮沫のはかなくあらばもろ共にいづべの方にほろひてゆかむ 斎藤茂吉「赤光」 雨の朝。じっとしてると少しの冷たい空気、湿度。入院にも持っていった二頭の鹿が描いてあるクッションを抱える。物憂い。雨のせいだけじゃなく、退院してから鬱気味になっている…

葉山

ぱっくりと開いた 大きな傷口 無数の 対称ではない。非対称であることの、震え。常に揺さぶられている時間。声の振動。 並んで歩く。前を歩く、後ろを歩く、座る、手を繋ぐ、塞ぎ塞がれる、張り付く、離れる、結び解かれる。二人 作品を見ながらお喋りしてい…

9月

雨。体が鉛のように重い。違う本を少しずつ読む。映画を観に行く意思は消えた。四冊読んだところで電話。陶芸教室の先生。最後の作品を受け取りに行くのを忘れていた。いつも忘れる。雨雲を確認して重苦しく外へ出る。ひんやりした空気が気持ちいい。でも体…