desiderium

ふと口から漏れた言葉が「共鳴している」人伝てにでも探し物をしたわけでもなくただ降りてきたただ言葉となって繰り返されないただ一語をあなたは繰り返す

色の溢れたゴテゴテした場所ではなく無機的な部屋がいいのは交わるものに色が付いていないから目を閉じて真っ白な光を見てもそれは実際灰色なのだ

目を閉じて匂いも感じなくなるほどにあなたと私も失うほどに失われた星を見ている限りなく発見したというのに近い黎明

ほどよい愛などなくただ苦しみが喜びになっても余計な影であなたのものが萎えてもふと気付く同じものを見ていることにそれが何なのかわからなくてもそれが欲望で愛なのだ同じものを見ていることが