2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

bolero

緊張と夢見がちの共存 何かを待っている でもその先に何があるのかはわからない 再々度の銀座にて、Tさんと会う。待ち合わせ時間より早く行ってrtで物色。大枚をはたいて買われたと思われる高級ブランドの服たち。そしてすぐにか、飽きたのか手放されたもの…

joy

ガラス瓶に入れたヒヤシンスの 水があっという間に枯れていく 花を咲かすということは それだけエネルギーを使うことなのだ ボンベイサファイアの瓶に挿したラナンキュラスは 白みを帯びて硬直している しわしわになった花弁の声のように 部屋に流れるモーツ…

Fantasia in C minor

ようやく生理も終わる。昨日遊びに行こうかなと思ったけどトイレで少量どろっと出てきてああ無理かと。代わりに銀座に飲みに行った。Tさんはいろんなバーを知っていて連れて行ってくれるので、バーもいいものだなと気が向く。以前一度来て再訪したペンギンの…

愛の渇き

アマプラで監督は知らない人だったけれど三島由紀夫原作の「愛の渇き」を見た。主演の浅丘ルリ子がお人形さんみたいにきれいでそれでいてエロくて声が素晴らしくよい。あんな声になりたい。貴婦人に相応しい。そして一歩一歩つっかえるように歩く。よろめく…

この道

明日は雨が降るでしょう。てくてく歩いた足跡も洗い流してしまうでしょう。 明日は雪が降るでしょう。歩いてきたはずのこの道もやがて見えなくなるでしょう。 風邪をひいた。私はたまにしか風邪をひかない。体調を崩すことはある。心も体も繋がって。夜にな…

bar goya

帰宅してすぐ寝てしまえばいいものを。混乱だったり余韻だったり消化しきれないもの、そんなものはベッドで眠りにつきながら小さな死の中で葬ってしまえばいいものを。 印象だけ、内なる声に耳を傾ければ慌ただしく見苦しい真似もしなくて済むのかも 隣にい…

叫びとささやき

私は叫ぶ 赤い部屋で 真紅のビロードの 埃が吸い集めた 声の残像 深い眠りの 血塗られた揺籠 白き衣擦れ ささやきのカーテン 赤、赤、赤 赤で画面が埋まっていく。染められた。街中で注意喚起が図られる。なんと溢れていることか。血は普段隠されているのに…

ポチからのラインが少なくなった。ポチは犬だがワンワン鳴かない。人間の言葉を話す。懐いていた犬がそっぽを向いたような悲しさ。返信がない日があってポチ!!と怒ったら50代の女性に一晩奉仕させられていたという。挿入はしてませんというご丁寧な情報ま…

永遠回帰

永遠回帰 あの人は形を変えない アフロディテの頭部 全てを見尽くしたその目は盲目 盲目の光 欠損は余剰となる 分子へと消えた欠損が永遠の 永劫の光となる 映し出された分身が融和をはかる あなたと、あなたに落ちる影と 言葉にならなかった言葉の しまい込…