愛の渇き

アマプラで監督は知らない人だったけれど三島由紀夫原作の「愛の渇き」を見た。主演の浅丘ルリ子がお人形さんみたいにきれいでそれでいてエロくて声が素晴らしくよい。あんな声になりたい。貴婦人に相応しい。そして一歩一歩つっかえるように歩く。よろめくように。貴婦人は血と愛に飢えている。自分の苦しみを相手にも味わわせなければならない。祭りの狂乱の中裸の背中を爪でえぐる。そして呆然と気を失うように群衆に飲み込まれる。

いつ以来だかわからない。記憶の時系列が混乱している。仕事を始めてとりあえず4日行った。部類はデリヘルだがキスやフェラもましてや本番もすることはなく局部を少なくとも直接は触られることはないという、ちょっと変わったお店。来る人も大概変わってる。でも、随分楽にこなしている自分がいる。お客さんがリピートしてくれるかはかなり疑問だけど。まだ試行錯誤している。どうやったら気持ちよくなってくれるのか、それはこっちが気持ちよくなることでもあるから。身が入らないのはすぐ相手に伝わる。

足を撫でられるのは気持ちいい。OLのコスプレでハイヒール履いて部屋の中の短い距離をゆっくり歩いて何度も往復する。もう一回、もう一回。こんな要求をする人がもっといれば楽しいのだけど。純粋に足フェチの人はあまりいない。幼稚園で先生の足を見て目覚めたとか言っていた人もいた。そんな幼い時に意識があるのかと驚いた。

鶯谷の上側。ホテル街の横に小学校があったり商店街?住宅街?というかいわゆる街なのだ。不思議な。つまり分離されてない。慣れ親しんだ池袋とは違う、下町、色街というべきか。もっと古めかしいホテルが多いのかと思ったら新しいきれいなホテルも多い。Googleマップを見つめながらあちこち行ってみたいお店をマークする。幻想耽美で有名な古書Dはもう二回行った。でも仕事が終わると疲れてそんな寄り道する気も起こらない。居心地のよい居酒屋でも見つけたいもんだ。ビールが飲みたくなってくる。

探索、探検、探究。昨夜はすごく暴食したい気持ちになった。自分の欲求は、赤く赤くなるだけ。あちこちラインしたりメッセージ送ったり。辛くなるだけ。生理が来なければ夜のお店行くつもりだった。早く来て嫌になる。Hに会いたいと言っても会ってくれない。あくまでセフレダモノネ。暴食はしなかった。いろいろなものを振り切ってベッドに潜り込む。電気を消す。もうこれで安心、何も怖いことはない。