happiness

知らない街へ行く。前を人が歩いている。まわりは暗い。暗くて明るい。Googleマップを表示する、画面はひどく明るい。似つかわしくないと思い入り口のメニューをぺらぺら捲っただけで川の方に目をやる。そっちのほうが面白そうだ。

高架下、夜の川。光だけ反射している。写真を撮ることは光を集めることだと、暗い中だと分かる。感度を上げる。

Hと会うのは3回目。池袋で2回。両国に泊まる日とたまたま重なり錦糸町で会う。昔ここのバリアンによく来た。少し懐かしい。今ではあちこちにあるけど、ここがほんとのバリアンて気がする。考えてみると随分前。高熱が出てキャンセルになったのに翌日美術館にいる時にすっかり熱下がったから会わないかというラインで慌てる。4つも展示をやってて全部見ておきたい。それでも夕方には間に合うだろう。

前回もそうだったけど最初に視界に入ってきた時にはっとするほどかっこよく見える。実際そんなでもないのにな。色気があると言ったら最近言われる、と。(一緒にいて)楽でしょ?確かにそういうところがある。でも、虐めてほしいか聞かれてうんと返事をするとしてくれたけどたぶんそんなにSではない。それでもじゅうぶんだけど。

川沿いを彷徨ってからホテルの部屋に戻ってきて、窓の外のくるくる回るスカイツリーを見ながら、コンビニで買った食料を消費する。24階。眺望のために大きくとられた窓。でもこのホテルは古さからいってスカイツリーができる前からあるよな。そして隣には関東大震災東京大空襲の慰霊堂がある。でもここは空中庭園。幸福の余韻がくるくる回ってやるせない。スカイツリーの灯りは何時までついてるのだろう。続くものではない。でも来週も会えるという。

幸福感でへらへらしてるのにセルフなんて撮れるわけない。でも撮り出したら止まらない。服を脱いで、そこからが始まり。