2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

naked

自然であるとはどういうことか。生まれ落ちたままの姿で微笑んでいる。化粧は剥げひどい顔だけれど、安らか、平穏、愛に満ちた時間というものがそのまま表れている。そこに生まれ落ちたかのように。過去も未来もない、ただその時間がある。何かを身につける…

あさ

あしたに鴉が鳴くという 夢の錘も眠たげに 風見鶏たち巡らせて ひとつ吐息を吐くという 朝靄に消えていった針鼠 怒った太陽の影法師

火の玉

水底に沈んだ欠片が浮かび上がるようにぼっと灯される火は そこら辺の草を噛んだ苦い味 暖かいのに冷たくて握りしめることも叶わない 投げ捨てた鏡の欠片が時折鋭く光るたび 一条の線が刻まれて心臓は傷だらけになった風に 見えましただから今でも心をしんと…

大崎

何も書く必要がないような気がするところをあえて書いてみるとどうなるのか。大概はそんな書き方をしている。今といえば即席チゲ鍋を食べて暖房の効いた部屋で汗ばむほどだが冬もようやく本番となりまだベッドの中にいる時にザクザクと霜柱を踏む音が聞こえ…