intimate

鏡に映った自分を見ているとこの人間は誰とも親しめないだろうと思う。誰とも親しむことはないだろう。腕を宙にあげてゆっくり動かしてみる。現代舞踊のような、何か瞑想みたいな。鏡を見ている時、単なる見るという行為が自分を覗き込むことになる。水面でも、影でもいいのかもしれない。あるいは目を閉じて。深淵を覗くものは、また覗かれている。

仕事がストレスの原因になってる気がする。Tさんとはいたって上手くいってるのだし。大袈裟な身振りで描いた上昇線のように。販売するための写真のプリントだって細々としたことはあれ何の問題もなく順調にできている。

何度サイトを見てみても明日の予約は入っていないけど。

簡単に考えれば必要とされてない気持ち。でももっと素直に考えればこんな親しめない人間にまた会おうと思う人はあまりいないだろう。そんなものだな。必要でないもの削ぎ落とす。身軽になったらもっとTさんの前で素直になれるだろうか。

仕事の待機時間にふとそんなことを思えたら、というかラインを読み返すだけでニヤけてしまう。そういえば私は必要とされてたんだった。

魂の触れ合う人