誰かといる時は特別な時間を過ごしたい。その人といること自体が日常を外れている。鳥の囀りみたいに何を捲し立てる必要があるのか。内側の声を聞かせて。死について

お尻を叩かれる。痛くて身を捩る。まだ病み上がりだというのに、まるで鬼気迫るみたいに。死について。あなたは生きている、まだ。動かなきゃならないと言っていた。こんなにリラックスできたのは久しぶりだと。照明のジグザグに走る奇妙な部屋で、あなたはいっときの安息を得た。ウトウトと眠るすぐ横の顔。頭を撫でる手がやさしい

悲鳴のような声をあげて、溢れるようなお酒を飲んで、お喋りな男の囀りを聞いて、コンビニでパンを買い込んで。必要なものだけあればいいのに。

必要な声だけ

 

f:id:fffy:20220213101625j:plain