2022-07-02 白日 詩 写真 さよならと手を上げる。そこで記憶が終わっている ロックを外す仕草をしたその手で記憶が終わっている 手を握り一瞬強く握りしめたその感覚で終わっている 堆積した時間も刻印された時間も一瞬の風で吹き飛んでしまうのでは それでも相変わらず計り難い重さで上に乗り続ける ふっと息を吐いたように言葉にした言葉が宙空に タイプした言葉が二人の間に 行方知れずで置かれている 偽物の太陽 光と同時に影を見ている 黒焦げになった影 見つめ返される 立ち尽くした園庭の周囲から いくつもの目で