contact

ちゃんとしてるように見えて、Tさんは機械に弱いのかしょっちゅうスマホトラブルに見舞われてる。アップデートしたらLINEアプリが消えて問い合わせしたりしてなんとかかんとか。よくわからないけど大変だったらしい。

ここ数日は落ち込んだり回復したり。抗うつ剤が効かないほどの落ち込みは少し怖くなる。4文字が頭の中をぷかぷか浮かんでいる。しからはじまる。シからはじまる。死から始まる。もしLINEが使えなくなったら、Hとは連絡の取りようがない。そしたらお別れかしら?と何の脈絡もなく送ってみたら、朝見ると、そんなことないよと返ってきていた。シンプルに。いつも変なスタンプ使ったりしてるんだけど。

一度Twitterもアカウント消去しスマホまで破壊して外見だけでも消えてみたことがあった。しばらくしてから新しく契約して電話番号も変わり、LINEやTwitterだけで繋がってた人、仲良くしてた人もいたのに連絡とる術もない。後悔先に立たず。おいしいご飯に連れてってくれるグルメなおじさんとか、何回か遊びにも行った貴重な女の子の友達とか。

簡単に繋がれると同時に簡単に離れられる。幽けきものかな。電話番号でも知っていたら少しは実体が伴うような。

アプリで新たに知り合った人もできて、少し上向き。今日は食べ歩き好きな人と飲みに行く。生理も終わったし一刻も早くお仕事行きたいぐらいの懐加減。暇人なはずがいろいろ考えてしまう。

今日奢ってもらえるのかな...

come

重さのことを考えるたびに憂鬱になる。

自分の重さ

あの人と付き合ってた時は痩せてた。なんでこんなに太ってしまったんだろう。

元に戻ったとも言えるけど

今日はお休み。外は雨。物思いにも耽るもの。

抗うつ剤のせいもあるかもしれないし。それにしたって食べてるから太るのは当然。

意志というものがコンニャクみたいにふにゃふにゃしてる

ふにゃふにゃのあれは嫌だもの

 

イク?

まだイカない

...

iku?

ikisou

aa sugoi katakunatteru

ikuyo

aa...

 

何度でも反芻される、あの人との最後の

プレイで、手ですることが多くて、イク寸前になるといきなり一回りも膨張充血して驚いたりする。生き物のように。

お店が暇すぎてほとんど電話もかかってこなかったりして、生理終わって出勤したらまた賑わってるといいな。

イクところをたくさんみたい。

Hにも会いたい。Hのほんとの名前も知らない。名前で呼ぶこともほとんどないし

さゆりちゃんとはたまに呼ばれる

指で、もう弱いところを知られてしまった

生理二日目なのにこんなことばかり考えている

夜も、ぼーっと過ごせればいいのに

生まれたての朝と、

全て知ってしまった夜に

同じ平穏さを

 

「浅草紅団」

川端康成「浅草紅団 浅草祭」講談社文芸文庫
昭和初めの浅草に著者自身が潜入するようなルポ風小説。不良少女に娼婦、浮浪者。浅草公園は日本中から失業者、家出人、犯罪者が集まる、日本の掃き溜め。浅草公園てどこだ?と検索してみたら出てきたのは浅草公園六区という交番とバス停。調べてみると明治6年の公園設立に関する太政官布告東京府浅草寺寛永寺増上寺、富岡八幡、飛鳥山の5公園を指定し、浅草寺境内が浅草公園命名されたという。この後さらに一区から七区まで区画されその六区だけがまだ名前をとどめているのか。六区は浅草演芸ホールやロック座のある歓楽街。
浅草というと元祖下町の観光地のイメージだったが浅草寺門前町として江戸以前からの筋金入りの観光・歓楽の街。一体どこからどこまでを浅草と言うのだろう。ちょっと北に行けば吉原があり山谷がある。西に行けば上野だが山手線の内側に入れば西郷隆盛の像があったりだいぶお上の匂いがする。こうなると山手線が敷かれた経緯や今通っている鶯谷の成り立ちも気になる。浅草寺の北西に位置する。
今や不良少年少女たちの溜り場は新宿・渋谷に移り、その若さの面影は全く無いただの観光地。その代わり浅草の蔵前と文中で言われていた蔵前などは若者の集まる街に面変わり。でも今の関心は浅草寺鶯谷、吉原辺りの三角地帯。
「エロチシズムと、スピードと、時事漫画風なユーモアと、ジャズ・ソングと、女の足と」
狂騒が伝わってくる昭和三十年あたりの浅草の最後の賑わい。解説によれば昭和三十三年の売春防止法が最後の打撃になった。
30ほどのモテたに違いない川端はそんな浅草に惹かれつつも「私は浅草になじむことも、浅草にはいることも出来なかつた。浅草の散歩者、浅草の旅行者に過ぎなかつた」好奇心だけで書いたのが長所でもありより短所でもあると。確かに傑作とは思わないけどとても興味深く読めた。不良少女の言葉でヤバイ(危ない)とありこんな古くから、と思ったり。
同じ街に通うのは何か意味が持てそうだ。たとえ散歩者に過ぎなくても

徒歩2分

ぱっとしない日。指名は一人でゼロよりはマシだけどほとんど電話も鳴らず閑古鳥なお店。大丈夫なのかと思う。事務所が待機場所にもなっていて人数も多くなくお店の人もほんわかしてるのでアットホームとさえ言える。こたつみたいなテーブルにはお菓子とかパンとか置かれている。たいして動いてもないのに漫然と食べていたら確実に太る、と躊躇する。その日のお客は触り方が雑だし口臭はあるし、でもけっこう気に入ってくれたみたいで話もできて次はもっと長い時間と言っていたので一応期待しておく。

臭いは苦手。Tさんとワインから香水の話と匂いの話になって、少し色めく。女の匂いがすると言われたことがあると言ったら、耳の後ろや首筋、胸の谷間から香るのだという。自分の匂いというのは自分ではわからないから興味を惹かれる。Tさんは無臭タイプで香水もつけないそう。以前M男性と会っていた時は無味無臭な人がいいと思っていた。まだ20の若者のかすかな腋臭は心地いいものだったけど、やっぱり体臭は苦手。

もう電話は来ないなという終わりの時間、ここら辺でおいしい飲み屋について聞いてみる。鶯谷はほぼ制覇してるそう。飲み代に消えるのが惜しいくらいの稼ぎだけどちょっと探索してみる。教えてもらったところは満席、駅の近くの外で立ち飲みしてる人もいるようなとこはちらっと見ただけで入るのは躊躇う。そんなお店はまだ入ったことがない。下町の。たぶんもうひと月くらい経てば入れるようになるかもしれない。

濃いピンクのピンヒールを持て余すように、ぼわんとした気持ちで駅に帰り着く。いつも通り過ぎるだけのいつも賑わってる感じの居酒屋。絶対おいしいのだろうなとは思っていた。思い切って戸をガラガラと開ける。明るい店内。コの字型のカウンターだけのお店。さっき瓶ビールがおいしいという話をしたから瓶ビールを頼む。常連同士がカウンター越しに話をしている。思い切り地元の話で面白い。店主は同年代かもっと若いかとても気さくで、かわいい女の子がまた人気者らしい。同じく新規のお客さんに話していて思い出す。ここはもともとラーメン屋だったのだ。親に連れられて何度も来てるくらいに昔から。そういえばこのカウンターの形もラーメン屋のまま。なんだかとても居心地がいい。

徒歩2分で帰宅。いい気分。明日への活力を貰った感じ。

徒歩2分...

また間違いなく

寄りかからず

ひとり立つことは孤独なることと思う朝

書店に染み渡っていく月の光は揺らぐごと

歯噛みするように食べる皿のフランス料理

美味しくないフレンチなどあなたのもの味わいたい

コンビニで買って濁す腹のうち

ひとり立つ歩く跳ねる部屋のうち

店も相性と言うあなたとの相性占い

いつ返事書こうかと思うスマホなれど

午後四時を過ぎて傾く日は変わらず

色褪せた昔の猫の写真

冷酷な呟きをする寄りかからず

 

 

mysterious #2

終わっても延々にこのままでと思うくらい。キスされたり抱きしめたり見つめ合ったり。ゴムしてるとこんな時間があるのがいい。繋がったまま。離れる時は剥がれるようだ、体が。その後もこっちおいでとくっついている。何か言いたいけど何を言えばいいのかわからない。今日は最初からこんな調子。うまく言葉が出てこない。考えてから話していたり。お昼に母親とランチしたせいだろうか。気持ちばかり溢れて言葉がついてこないのだろうか。やっと本当のセックスができる。Hに会うのはひと月ぶりくらい。

黙っているから顔を見るとこちらを見つめてる。独特、ミステリアスだから。言われるでしょ?言われるけど、そんなことわからない。自分の謎は自分で分からないのよ、と答えられもしなかったけど。謎であることが謎なのだ。目の前にある目のまつ毛が長いことに気付く。ラインで労働始めたと言ったから仕事の話もしてしまったら、それで嫌われるとか言ってたの?とまたキスしてくれた。唇以外へのキスはやさしい。

帰り支度の時は何か他のことを考えてるみたいでちょっと寂しくなる。冷たい雨。雨の時は距離が広がるようで嫌だ。手も繋げなかった。帰りの電車でまたカバンをどたっと落とす。二回目。でも帰宅する頃にいつものラインが来て安心する。別れ際、私無理なこと言ってないでしょなんて言う必要もないことを言ってしまった。ほんとに言いたかったのは、月二回くらいは会いたいな、だったんだけど。まあいいか。

今日も気持ちよかった。

 

sofa

土曜に会える予定だったのが日曜になって土曜つまり明日にはお仕事入れて日曜の夜まで耐えなければ。昨日撮ったセルフを編集しアップしてからスーパーに買い出しに行く。途中でなんだかやり切れなくなる。欲情に襲われて。セルフには意識せずともその時の自分が反映されるからきっと今はこんな状態なんだ。記憶にもないポーズ。意図するものは何もない。すごくしたい。この世のものではないみたい。暗い湖の底を虚ろな目でさまよってる。邪悪、なのかもしれない。善とか悪とかどうでもいいが邪悪はあんまりいただけない。だから周りに人がいなくなる。これでもかわいいと言われる自分もいる。頭を撫でてくれる人もいる。たまにしか会えないけど。邪悪は強いからそんな幸せな心地も吹き飛ばしてしまう。

ぺたんこなスニーカーを履きヨタヨタしながら買い出しを終える。ぺたんこな靴のほうがヨタヨタする。すごくしたくて泣きそうになる。明日は午前から仕事だから遊びには行けない。もっと10人くらい相手がいればいいのに。夕刻になるにつれ押し潰されるよう。酒よりマシだとデパスを2錠飲む。

空っぽのソファーを一枚撮った。そこに肉体がないからといって清廉潔白とは言い難い。ただそこにあるのは一個のソファーでしかない。私がいてもいなくても

 

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