a black overcoat

木曜日だけど掃除をしていない。昼過ぎにやっと起き上がる。生理終わってやっと調子が出てきたと思ったのも束の間、昨夜は夜更けのコンビニへ走った。

ルマンド愛好家は確実にいるらしいが贅沢ルマンドは普通のルマンドよりおいしくない。

ベッドの中で泣きそうになりながら届いているのかもわからないメールを書く。

この顔じゃ遊びに行く気にもならない。それでも行ってしまいそうな欲求を金曜日の約束で収める。覚醒したベッドの中は絶えず身悶えの場所。追想と妄想と喧騒しながら声を上げても幸い誰にも聞こえはしない。私の部屋らしき場所。悲鳴を上げる腕を押さえつけられる、その力を蘇らすことができない。あなたの手と重さ。自分がどこかへ行ってしまう、その感覚は覚えているのに。

知らない街で誰かと手を繋ぎたい。

もう会わないような気がしてたKから変わらない調子のラインが来る。短くてなんの変哲もない。半分しか結ばれてない。今度できなかったら立ち直れないかも。別に手を繋いで歩くだけで楽しいんだけど。

もう何日していない。そういえば今日は写真について書こうと思ったのに。真っ黒なコートを裸に纏ったセルフポートレート。それを撮った翌日になんでこんな病んでいるのか。身を削っているかのように。写真は肉眼以上に写し出す、暴き立てる。自分を暴くなんてマゾヒスティックだな。転んだ痕がはっきりと刻まれた肉体は、自分のものでありながらもう自分のものではないのだ。

欲求を笑えるぐらいの余裕を。

力を抜いて、呼吸を深く

真っ黒なコートに包まれて

 

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