睡眠不足

朝4時半に目が覚める。いや3時半だったか。まだ真っ暗。もっと寝ていたいのに。入院前も早朝に目が覚めていたがこんな夜中に目が覚めることはなかった。歯のゴムかけが圧迫になっているのか、よくわからない。少なくとも家ではゆっくり寝たい。

どこにも出かけないのになんやかやで時間が過ぎる。移動中に読んでいる生田耕作の「ダンディズム」に、ダンディは退屈するとあった。皮肉な笑みを浮かべ欠伸する。完璧な装いをするのに何時間もかけるのに。私には退屈なんて感じている心の余裕はない。あっという間に時間は過ぎ、夕方になってようやく昼寝をしよう、と思いベッドに潜り込むも、うとうともできやしない。

もう何日してないんだろう。最後にしたのがNと会った最後の日。もう一ヶ月ほど経つのか。いつのことだったか、自分の体に触れずにオナニーすることを覚えてからほとんど性器に触れたりそれこそおもちゃを使うこともなくなった。自慰を覚えたのは中学生の時で股間をさする気持ちよさとイク感覚を知り、毎日のようにしていた気がする。

その後男性と知り合ってからおもちゃを与えられたりして、だんだん器具に頼らないとイケなくなっていった。セックスをしても気持ちいいしすごく感じることもあるけれど、達することもないし、イク予兆さえ感じられない。Nに出会うまでは。

ほんとに達してはいないのかもしれない。でもイキソウと言ってしまう感覚と膣とお腹と、腰が震える。体に触れずにオナニーする時の感覚に似ているけれど、もっと奥。私はどうにかなってしまう。

ベッドの中で悶えながら、少しも寝れずにやがて夕食の時間になる。少しはカロリーを消費したかもしれない。